他人とすぐに比べたがる人と比べない人の違い

世の中にはすぐに他人と比べたがる人がいます。

持ち物であったり、着るものであったり、自分の地位や名声、そして貯金などお金のことまで比べてそのたびに一喜一憂している人を見かけます。一方で、自分の生き方や物事の考え方に自信を持ち、誰とも比べたりしない人もいます。

どちらが前向きで楽しく人生が過ごせるのか? 一目瞭然でしょう。

すぐに人と比べてしまい、その都度落ち込んだり、喜んだりする性格を治すための他人と比較しない人の心理を基に考察します。

信念を持っている人は他人と比べない


他人と比べてしまう人と、比べない人の違いは「信念」です。

自分の中で誰にも負けていない要素があれば、他人の事は気にならなくなります。プログラミングと英語が出来て、それを人からも認められている人間が、スポーツ万能な人に嫉妬することは無いのです。

お互いの価値観が異なっているからこそ、お互いの信念がはっきりしていて、なおかつ、他人と比べて自分を必要以上に蔑むことはなくなるのです。

しかし、その一方で常にSNSを気にしたり、テレビのワイドショーで芸能人の不祥事をチェックしたがる人は、すぐに他人と比較してしまう傾向にあります。理由は自己の信念が確立されておらず、他人を見て自分の立位置を確認することでしか自己を保つことが出来ないから。

人の足を引っ張ったり、他人のことが気になって仕方がない性格の人はこの傾向にあります。

自分の中で揺れることのない信念のある人は、人の些細な失敗や成功に一喜一憂することは無いのです。自己が確立されている人間は、最初から他人に価値観を預けてしまうことがなく、時代や世間体などが変わっていったとしても、自分は変わることが無いのです。

こういった人たちは、もしかするとすぐに比べたがる人と違って生意気だったり、空気を読んだ行動をすることが出来なかったりなど、集団から浮いた存在であると思われる事もあります。

しかし、非常時には誰もが頼れる存在として行動できることが多くなる傾向にあつとも言われます。例えば、常に災害について自分で調べて、有事の際に何を行動するべきかを考えている人間は、他人と同じようなパニックを引き起こすことはしません。それだけでなく、次に人々がどういった行動を取るのかを知っているため、予め自分で考えて行動を起こすことができます。

他人と比べる人は無責任


他人と比べたがる人は、ただ漫然と人の粗探しをしているだけで、本質を見極めることができていないので、結果的に他人と同じ行動をしていればそれで良いと考えるようになります。自分で考えた行動ができないので、自分の行動の責任を他人になすりつけてしまい、その結果、人間関係上の問題に発展してしまう事もあるのです。

この問題はビジネスにおいても顕著で、営業成績が良くて経験が豊富な社員が自分で考えて、休日も書籍などを読んで調べた上で行動しているのに対して、成績が悪い社員はいきあたりばったりな楽観主義的な思想をしていることが多いものです。

他人と比べたがる人とそうでない人とは、このように価値観が根本的に異なっています。

まとめ

他人と比べない人は自分にとっての揺るぎない信念を持っており、それを元に行動します。

他人の粗探しをするよりも、自分に厳しくしているので行動に矛盾が発生しにくくなりますし、人間関係上のトラブルに発展してしまうこともありません。それだけでなく、休みの日であっても自分を高めるための行動を選択します。他人と比較する人は、そうした行動に対して嫉妬を抱き、足を引っ張ることで心の安寧を得ようとするのです。

他人と比べない人は会社を自らの意思で離れようとする場面が多いかもしれません。そして、人と比べたがる人は、ほかの人から煙たがられる存在になってしまいます。他人と比べない人間になるためには、何よりも自分の中で守るべき信念を一つでも身につけることが重要です。

あなたが組織のトップにいる場合、人と比べることばかりを気にする社員は、会社内の生産性を下げる要素が大きいので、こうした人材を抱え込まないよう注意することが必要です。